台湾 国立台湾大学 交換留学 (珍名 新着2018)

アジア

国立台湾大学 留学体験記
経営学科4年 珍名伸明

留学先

台湾 国立台湾大学(台北市)

期間

2018年2月~7月(1セメスター)

三段階留学

第一段階 フランス パリ政治学院 2017年8月~2017年12月

第二段階 台湾 国立台湾大学 2018年2月~7月

第三段階 アメリカ オレゴン大学 2018年9月~12月

志望理由

当初は欧州・北米圏の二段階留学を検討しており、フランスのパリ政治学院に行った後はアメリカの大学に交換留学することで二段階留学としようと考えていた。しかし、指導教員の高井哲彦准教授の勧めと、もともとあったアジアへの興味、特に中華文化圏への関心から三段階留学へと予定を変更し、日本との歴史的関係が深い台湾を選択する。台湾の中ではもっとも北大と関係の深い国立台湾大学を選択した。

費用

・航空券:2万円ほど。新千歳空港から台湾の桃園国際空港へはLCCが就航しており、費用を格段に抑えられる。
・家賃:3万3千円/月。キッチンシェア型ワンルームマンションの大学寮。水源BOT利用
・食費:一食360円ほど。日本の平均して半額。
・保険料:6万円。学研災付帯海学を利用。
・生活費:余裕をもって生活するなら月10万円を目安に用意していくとよいと思います。

履修授業

1. Market and Economic Development of Taiwan (Ⅱ)
2. Neural and Behavioral Research in Marketing
3. Options and Futures
4. General Chinese Language Course (II)

簡単なスケジュール表

土日
午前 Options and Futures
午後 Market and Econ development Neuromarketing
夕方 General Chinese General Chinese

留学スケジュール

留学前
2017年
6月 留学申請
10月 パリ滞在中にSkypeにて面接

2018年
1月 日本にてビザ取得
2月 留学開始
7月 帰国

授業

1. Market and Economic Development of Taiwan (Ⅱ)

台湾の経済発展史についての授業。日本の戦前との関わりが深く、聞いていて興味深かった。2週間に一度グループワークでのレポート提出が必須なため、他学生とのコミュニケーション機会が多かった。

2. Neural and Behavioral Research in Marketing

脳神経科学と行動経済学を用いた科学的マーケティング手法についての授業である。2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授のナッジ理論などについて解説するものである。プレゼンテーションが多く、チームで協力する機会が多かった。

3. General Chinese Language Course (II)

初級中国語の授業。第二外国語でフランス語選択で、中国語は未履修であったため、一番初級のレベルを選択。授業の質としては北大と比較はできないが、平均的な語学の授業であったように感じる。

4. Options and Futures

ファイナンス分野のオプションと先物取引の理論的価格決定についての授業。関数電卓必須で非常に難易度が高かった。

マーケティングの授業のクラスメイトと一緒に。

生活

台湾で4か月ほど生活してみてわかったのは、台湾が日本とあまり変わらないことである。コンビニは街中に溢れ、24時間営業であり、安価な外食チェーンも沢山だ。フランスのように強気の価格設定が基本のレストランは少なく、みな手ごろな値段で食べることができる。逆に自炊する文化があまりなく、食材が手に入るスーパーの数が人口に対して少なく感じるのが一番の違いだろうか、とにかく外食、それかテイクアウトして家で食べるのがメインであるそうだ。一人暮らしで料理に時間を費やしたくない人にはとても暮らしやすい国だと思う。
個人的にとても助かったのは、交通費が日本と比較して各段に安く、さらに学割もあったために出費を非常に抑えられたことである。地下鉄の初乗りが学割前だと約20NTD(約70円)、学割後で16NTD(約55円)ほどに。札幌の高すぎる地下鉄初乗りと比べると圧倒的に安い。また公共交通機関としては他にもバスが広範囲に整備されており、多少揺れが激しいが有用である。Ubike, Obikeといったシェアリングサイクルサービスを利用するともっと交通費は抑えることができる。

食べ物

台湾のご飯は比較的どれも日本人の味覚でもおいしく、臭豆腐以外は普通に食べることができた。逆に臭豆腐だけはどの在台日本人に聞いても食べることはできてもおいしいという意見は聞いたことがなかった。あそこだけは日本人と台湾人との味覚の壁なのだろう。普段は校内の安い学食を食べており、基本的に100NTD(360円ほど)で済んだ。また台湾と言えばタピオカミルクティーが有名であるが、それも40NTD(150円ほど)で小さいサイズを買えるのでとても安価である。

台南名物の担仔麺。とても美味。

娯楽

台湾での娯楽は台湾人があまり酒を飲まないこともあり、飲みに行くよりもスポーツをしたり、夜市に行ったりするほうが多かったように感じる。僕が住んでいた寮にはビリヤード台と卓球台が設置されており、授業の合間にはよく友達と遊んでいた。パリや日本と比較してお金がかからない生活だったと思う。

まとめ

台湾での生活はパリ政治学院からの2段階目の留学であるために、様々な面で成長がみられた。たとえばプレゼンテーション能力では、パリではこっぴどく叩かれたが、反省を生かしてパリで教えてもらったプレゼンテーション技術を愚直に練習して実行すると、今回のマーケティングの授業ではプレゼンテーションにて大成功を収め、A+を獲得するに至った。他のグループワーク系の授業でも、チームへの貢献が認められることが多く、好成績を獲得できた。コミュニケーションにおいても大きな成長がみられたと感じる。
交換留学において、留学先を一つに絞ることなく、複数国に行く多段階留学を行うことは、先ほど述べたような変化に気づきやすく、また一国の価値観にとらわれない相対的な価値観が学べることは大きな利点であると思う。事実僕がフランスから帰ってきた直後は少しフランスに“被れていた”部分もあったが、台湾を経た現在はより相対的、客観的に2国を論じることができているように感じる。
現在自分は3段階留学最後のアメリカのオレゴン大学への交換留学に向けて準備をすすめていますが、前2つの留学で学んだ点、改善できた点をさらに上のレベルで達成する、また新たな課題に気づくことを目標として取り組んでいきたいと考えております。
最後に今回の留学を支えてくださった高井先生、また両親、友人に改めて感謝申し上げ、将来なんらかの形で恩返しをしたいなと思う所存でございます。


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