留学への道! (牛山喬史 Vol.5)

留学マニュアル

マサチューセッツ大学留学 牛山喬史
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■はじめに
昔は、果てしなく遠い夢だった「留学」。しかし、ちょっとした好奇心や努力で「夢」がすぐ手の届くところに来た。そう、「留学」は「現実」になる! もしかしたら、この文章を今読んでいるみなさんも、無意識のうちにその階段を登っているのかもしれない。誰しも、いきなり留学することはできない。しかし、一歩一歩確実に踏み出せれば、決して夢ではないはず! 憧れの留学を果たした経験者も、みなさんと同じような、ちょっとした興味、好奇心からその第一歩ははじまったのだ。
グローバル社会の中で、十分な語学力を身につけること、国際経験を積むことは、今や世界の常識だ。日本人学生は本当に内向きになっているのか? いや、「北大発」の留学生は増えてきた!  「留学」といっても形はさまざま、十人十色! 語学留学、異文化体験、交換留学、大学院研究など。目的、期間、国は人それぞれ!
ここでは「留学」に興味をもっている皆さんを後押しできるような「道しるべ」を紹介したい。是非、「留学」の切符をつかんでほしい!
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■なぜ留学なのか?
留学というと、夢のまた夢、自分には関係のないこと・・・と考える人も少なくないと思う。「留学」はたしかに人生の中でも大きなイベントだ。しかし、20歳前後の若者が留学を通じてどれほど変わるか、この留学体験記からも分かっていただけるだろう。
今までの生活を脱し、まったく自分が育った環境とは違う場所で、困難に立ち向かうことによって見えてくる現実。そして、新しい価値観、考え方、人生観に触れ、改めて自分とも向きあえる。
若い時期に、一見無謀と思えるような困難にチャレンジすることは、自分の人生にとって大きな財産になることは間違いない。「今」だからできることをしっかり見つけて挑戦しよう!
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■留学の魅力とは!?
・日本を客観的に見る
・日本に誇りを持つ
・自分を知る
・多様な価値観や異文化を知る
・将来のビジョンが明確になる
・打たれ強くなる
・度胸がつく
・視野が広がる
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■まずは目的を明確にしよう!
〇〇という国で△△が学びたい、XXの文化が大好きだ、語学力をつけたい、海外で暮らしてみたい、自分自身を鍛えたい。留学目的は様々であろう。目的によって、留学の期間や方法(短期留学・語学留学・交換留学)も自ずと決まってくるはず。いずれにせよ、自分がその冒険を通じて何を得たいか明確にすることが、留学へのステップ! 自分を強く動機づけることができる! 以下の5点を明確にしてみよう!
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(1)目的: ・異文化体験か、語学習得か、単位・学位取得か?
       ・時間・費用の多様な選択肢の中で、留学が本当に最善か?
       ・将来、国際的な仕事や大学院進学をする計画があるのか?
(2)言語: ・英語か、非英語か?
       ・英語ならば、語学以外の専門的な計画を織り込んでいるか?
       ・英語力(TOEIC730以上)が前提だが、第二外国語も鬼に金棒。
(3)時期: ・休暇期間か、1学期間か、1年間か、それ以上か?
       ・演習・卒論や就職活動(3-4年次の1-5月)に支障がないか?
       ・留年して良いか? 留学による留年は就職時に不利にならない。
(4)手段: ・短期滞在か、語学研修か、交換留学か、学位取得か?
       ・英語圏の交換留学ならば、TOEFL-iBT60-80を持つか?
       ・3ヶ月以下なら語学研修より異文化体験が良いのでは?
(5)場所: ・先進国か、途上国か? 大都市か、地方都市か?
       ・先進国なら留学資金、途上国なら途上国経験があるか?
       ・先進国大都市やエリート校なら、生存競争の覚悟があるか?
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■積極的に情報収集を!
「留学したい」と少しでも心が動いたら、すぐ行動に移そう! まずは情報収集だ。もっとも身近な情報源はインターネットだ。留学経験者のブログやHPは大量にあり、スケジュール、日記、心得、語学勉強法など、事細かにつづられている。著者と直接連絡を取ることすら可能だ。書籍・雑誌もある。『地球の歩き方 成功する留学』シリーズや『留学事典』シリーズは手始めに良いマニュアルになる。情報収集でイメージを膨らまそう!
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■積極的に相談しよう! -有言実行への道-
次に相談だ。自分でこうしたい!と思い立っても、未知の挑戦に勘違いは避けられない。その点、大学には、専門家や留学経験者、外国人留学生が集まっている。その地の利を生かさない手はない! まず、留学説明会に行こう。個別相談を申し込むこともできる。専門的な助言なら、国際的視野を持つ大学教員がいる(各学部に「留学相談コンタクトパーソン」がいる)。多様な可能性を探ることができて、まさに目から鱗。目的や方法が具体的になってくる。
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■まずは己の力を知るべし!
さぁ、留学しよう!と思っても、立ちはだかるのが語学力の壁! それを撃破するには、自分の語学スコアがどのくらいか、どれだけの向上が必要か、客観的に知ることがとても大切! 自分の実力を知っていれば参考書や勉強法も選びやすい! やはり闇雲に勉強するよりも、自分の弱点に合った対策をする方が効率的だ。己の力を知ることが語学力アップの最短距離! 勇気をもって、「まず」試験を受けてみよう。
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■ここで落とし穴・・・
「今回は勉強していないから、次の機会に試験を受けよう」「今度でいいや」は絶対NG!!! 「・・・今度にしよう」と躊躇しているうちに、時は過ぎ去り後悔することは必定! ★まず「ショック」を受けて、それから勉強を始めよう!
→語学試験を受けることは、留学への大切な第一歩!
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■具体的なビジョンを持とう!
自分の現在位置を知ったら、次は計画を立てよう! 「長期目標→中期目標→短期目標」の順で考える。
◇自分のなりたい姿を描く!
→10年後、5年後、1年後、半年後、3ヶ月後、1ヶ月後、1週間後は?
☆15年後、世界を股にかけ、国々を行き来する!
☆10年後に国連に勤めたい。
☆5年後に開発教育に関わりたい。
☆3年後に発展途上国で日本語教育に携わる。
☆1年後に交換留学でアメリカに行く。
→具体的な目標があれば頑張れる。
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■具体的な留学準備計画を立てる
まずは大きな目標から作り、「いつまでに〇〇する」という小さく具体的な計画に分解する。
⇒いつまでに何をしないといけないか、常に見えるところで確認!
☆〇年の〇月から留学を始める。
→〇月までに申請書を出す。
→〇月までを最終期限にTOEFL-iBTで〇〇点を達成する。
→〇月までに最初のTOEFL-iBTを受ける。
→目標点を達成するための勉強計画、参考書選び!
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北大で「留学革命」はすでに巻き送り始めている! 次の担い手は、この本を持っているそこのあなた! このページ、以後の体験談をガッツリ読んで、ぜひぜひ「夢」の留学の階段を上っていって欲しい!
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