スウェーデン ヨーテボリ大学 交換留学 前半編 (富樫 Vol .1)

ヨーロッパ

名前 富樫 功 (日本)
留学先 スウェーデン ヨーテボリ大学
期間 1年間:2002年8月27日~2003年夏頃(現在4ヶ月目)
留学の種類: 交換留学

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留学の動機
1. 昔から西洋の文化に憧れを持っており、世界史等が好きであった。
2. 自分の見聞を広げたかった。
3. 旅行がしたかった。
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留学までのスケジュール
2001年11月頃、ゼミからの情報により、ヨーテボリ大学への交換留学生募集を知る。
2001年12月頃、募集情報がまだ知られていなかった幸運もあり決定。
2002年2月頃、北大側は4月始まりの日本の新学期から行くものだと考えていたが、9月始まりのヨーテボリ大学の新学期に合わせてもらう。
2002年7月頃、遅ればせの準備をはじめる。
2002年8月25日、出国。
2002年12月 現在留学中(帰国まで半年以上)。 
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費用
スウェーデンに行ったのが8月であったため、まだ飛行機代も高い時期であった。そのため、15万程かかった。フランクフルト経由(スウェーデンまでの直行便はない)。
寮費:月40,000円程度(光熱費等込み、インターネットは使い放題)
生活費:月50,000円程度
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国の事情
スウェーデン等の北欧は基本的に英語で通じるとどのガイドブックにも載っているが、やはり国内の標識などは全て北欧独自の言葉のため、多少は勉強していった方がよいかもしれない。ちなみにユーロが使えない。北欧はやはり、老人も多く、どこかのんびりとした雰囲気です。
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留学先での生活
学校がある日…、朝7時頃起床(スウェーデンの冬の7時はまだ真っ暗)
        朝9時頃登校(学校まで徒歩約30分、ちなみにまだ暗い)
        昼授業終了、昼食(大体、一日3時間程度、授業は週2-3回)
        昼1,2時頃帰宅、睡眠
        夕方、買い物(スウェーデンの冬は4時頃に日が落ちる)
        夜、遊びに行ったり、飲みに行ったり(あまり娯楽は多くない)
        深夜、勉強をする時はする(論文等は毎日書かないといけない時もある)
あとは旅に出たり、パーティーに行ったり、友人宅にお邪魔したり等。
冬季休暇中のいまは学校がないので…、毎日遊びに行っています(後述)。昼は家にいるか、買い物をして、時たま教会等にも顔を出し、夜は友達とバーに行ったり、部屋で飲んでいたりします。
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それぞれの国の評価(5段階 1=最悪  5=大満足)

・物価 ☆☆☆(日本と同じくらい)
・治安 ☆☆☆☆☆
・国民性 ☆☆☆☆
・食 ☆☆(ほとんど日本食はない)
・ 空気 ☆☆☆☆☆

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学校のカリキュラム
経済学部への交換留学のため、こちらでも専門科目を勉強しています。講義は全部、英語で論文、発表。筆記試験ももちろん英語。一年を4学期(秋前期、秋後期、春前期、春後期)に分け、大体一つの学期に1-2個の授業を取るのが普通。その他にスウェーデン語の授業が週2回ある場合もある。日本より、授業数や時間は短いがその代わり、自習量、レポート量が多い。
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語学情報(検定、進学への必要スコアなど、難しさ、努力)
スウェーデン語の文法は基本的に、英語と変わらないが、発音が非常に難しい。英語のリスニング、スピーチはある程度出来るように勉強していったほうがよい。特に、難しい専門科目を英語で勉強する際、かなりのリスニング力が必要。
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検索ツール、本の紹介
良いのがあれば教えて下さい。冬のスウェーデンで待っています。
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ヨーテボリ大学交換留学体験記(前半編)
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 現在、私はスウェーデンのヨーテボリ大学へ留学中である。2002年8月27日にこちらに着いて、現在、12月18日。もうすぐ4ヶ月経とうとしている。「まだ4ヶ月」と言うよりも「もう4ヶ月」と言う感じが強いため、振り返って何かを書くことは非常に難しいので、ここ最近の暮らしの事でも思い出して、書いていきたいと思う。ゆえに、留学の体験談として参考になるようなものではないであろうが、そこの所はご了承頂きたい。
 確か、12月の9日にテストが終わって、私はクリスマス休暇となった。先程も書いた通り私は、8月に出国しているため今年はほとんど夏休みがなかった。ゆえに1年ぶりの長期休暇と言うことで、いつもより「ようやく休みだ」と言う感覚が強かった。しかもテストが予想以上に大変だったのである。
今期(秋後期)は「Modern Scandinavian Economic History」という授業と、秋前期から続いている授業の2つだけであったが、何にせよこの「Modern Scandinavian Economic History」、一応、経済史を学んでいる人間とは言っても、全くの予備知識ゼロのエリア。授業で話を聞いても、わからないことばかりなのである。そこの所は、授業開始の時に渡される参考資料でなんとか補うのだが、これまたその参考資料の量が多い事。個人的に、こっちに来てから英語の能力は読むことの力が一番、伸びたのではないか、と思わせるほど最後は速読していた。ただ単純に時間がないのと大変なのもあるのだけど、気分的には「自分が成長した」と思わせないと、やっていられない時期もあった。
 そんなこんなで、この授業のテストも内心、「困った」と言う状態であった。何故なら、この授業のテストは11月30日に「筆記試験」があり、12月5日には「レポート提出」があり、12月9日に「プレゼンテーション」があると言う大忙しの内容であり、特に英語で筆記試験などやった事もなく、不安要素がいっぱいであったのだ。まぁ結果的には、先生と何度もメールをして分からない部分を教えてもらったりするなどしてクリアしたのだが、この授業を受けていた留学生の3分の1は途中で諦めて、テストを受けていなかった所を見ると、英語が出来る外人にとっても難しかったのかもしれない。ちなみにフィンランドから来た私の友達の女の子は余裕で受かっていた。当たり前だと思うが、今思えば、彼女に教えてもらえば良かった。
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 テストが終わって、色々な所へ行った。まず、スウェーデンには12月13日にルシア祭と言う伝統行事があり、それを見るために色々な所を駆け回った。私が住んでいる寮から約15分の所に北欧最大と言われる遊園地があるのだが、そこで12日の夜、ヨーテボリのルシアを選ぶコンテストがあり、それを見に行ったりもした。
 また西洋の文化が好きで、教会建築などにも興味がある私は、前から頻繁に教会に顔を出しているのだが、ここ最近は3日に1度は教会に行っている。クリスマスコンサートであったり、ルシアの祭りであったり、演劇であったり、まぁ時には宗教儀式なので分からないものもあるが、教会にいてたくさんの現地の人に囲まれると「日本から離れて来ているのだな」と言う実感が沸くので、楽しくなってくる。もうすぐクリスマスと言うことで25日の日は朝6時半から、教会で大きなイベントがあるという話だが、今それを見に行くことが一番の楽しみでもある。
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 こちらの大学には「日本語学科」が存在する。30~40人くらいのスウェーデン人が在籍し勉強しているのだが、驚くことに教師の全てが日本人女性であった。日本語学科の先生たちは、日本からの留学生にも優しく、そして積極的にコンタクトを取ってくれる。月に1度ほど、この日本語学科でパーティーがある時に留学生を呼び、日本語を学ぶスウェーデン人と交流を深めさせる。個人的にはこれは素晴らしいと思う。外国人の友達が欲しい私にとっては、たいへん良い機会となり、ここで出来た友達には良くしてもらっている。 特に音楽やサッカー等の趣味関係の友達がたくさん出来たため、ぐっと行動範囲が広がった。また彼らといっしょにお寿司屋さんに行くこともよくある。この前(3日前)、北海道はお寿司が美味しいよ、と言うと皆なぜか喜んでくれたのだが、そんなにお寿司は外人にとっておいしい食べ物なのだろうか?
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 昨日は何故かインターネットが急に使えなくなった。私は、この大学の施設や機関には何一つ文句は言わないが、この寮の管理に関してはかなり問題があるように感じている。何故か、寮費を振込んだはずなのに請求書が来たり、突然シャワーが使えなくなったり、とトラブルが結構多い。それにも関わらず、この寮は人気があるらしい…。個人的には理解が出来ないのだが、まぁ部屋は綺麗であったし(前の住人が綺麗好きだったかららしい、私の友人は最初自分の部屋に入った時、ものすごく汚くてびっくりした、と言っていた)、立地条件は悪くないので…管理人のアバウトささえ何とかしてくれれば、と思う時がある。まぁ外国なんてそんなものだよ、と言われればそれまでの問題だが、現在、ここに住んでいる人間にとっては過去の笑い話ではないのである。
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 と、言うわけで最近の暮らしをざっと見直してみたわけだが、まぁ楽しいことはいっぱいあるにせよ、細かい所まで書ききれないのが悔しい。お酒が国で管理されているため、大きな店に行かないと売っていない、とか、デンマークとスウェーデンの違い、とか、スポーツバーでのトラブル等、他にも色々と書きたい事はあるが、それは帰国してから、また書きたいと思われる。
 とりあえず、あと半年、私はここで住むので半年後にどのようにスウェーデン、また外国と言うものに対して考えが変わってくるか予想が出来ない。それゆえあまり文章もまとまりきれていない。しかし他の人とは違い、「実際にそこで暮らしている生の感覚」が少しでも伝われば良いな、と思う。
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スウェーデン ヨーテボリ大学 交換留学 後半編 (富樫 Vol.2)につづく。
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