台湾 国立台湾大学 交換留学 (原田 新着2019)

アジア

国立台湾大学・交換留学(半年) 留学体験記

経済学部経営学科3年 原田佳子

1.留学先

台湾・国立台湾大学・経済系

2.期間

2019年9月~12月(3年後期)

3.志望理由

・当初は少子高齢化のことについて中心的に勉強したいと思っていたため(台湾でも少子高齢化が進んでいると聞いたことがあった)。
・台湾は周りが海で囲まれている点で北海道と似ていると感じ、何かしらの共通点があるのではないか、と思ったため。
・暖かい地域で生活してみたかったため。

4.費用

[留学準備]

飛行機:行きはチャイナエアライン(約2万円)、帰りはエバー航空(約5万円)
※予約するタイミングや搭乗時期によって値段は変わってくると思います!
ビザ:忘れました、調べたら出てくると思います。
海外保険:北大で指定されたものに加入、およそ6~7万円。
健康診断:予め受ける必要があった。2万円ちょっとぐらい。

[留学中]

生活費:余裕をもって生活するなら月10万円程度。
・家賃:水源BOTの2人部屋で、水道代込みで月2万円ぐらい(4900NTD)。電気代は別。
・食費:一食150円~360円。食べるモノによります。

5.準備スケジュール

1年1学期:なんとなく留学に挑戦したい、と思いながら入学&新渡戸カレッジ入校。何かの機会で頂いたTransjapanを読んだり国際交流課の留学関連の冊子を読んだりしていた。
1年2学期:新渡戸カレッジの支援のもとIELTSやTOEFLを受験。この時のスコアは悲惨だった。この頃からサークル活動に熱中してしまい、留学そっちのけであった。
2年8月:留学のことを思い出し、挑戦するか迷う。
2年9月~10月:いろいろ考えて挑戦することを決意、留学の申請準備を始める。
11月:TOEFLiBT再受験。一発勝負だったものの何とか基準点を超える。
12月:当時第一希望であった留学先大学から受入拒否、留学計画の練り直し&申請しなおす。
2年1月~:北大での面接を何とか乗り越える。
2年2~3月:パスポート再申請、台湾大学関連の手続き。
3年4月~:国際交流科目や中国語演習で外国語になれるように努力。(自分の勉強の仕方が悪くあまり身に着けられなかった)
3年5月:飛行機のチケット購入、ビザ取得。
3年7月:大学寮の手続き大詰め、健康診断受診(本当はもう少し前のほうが良い)。
3年9月:留学スタート
3年12月:帰国
3年2月:就活スタート、TOEFLiBT再受験(TOEICは日程の関係で受けられず)

6.留学準備

ビザ

・札幌駅近くの事務所で取得することができます。自分はちょうど休日を挟む形になっていたため、およそ1週間で取得できました。
・自分は、万が一日本に帰国することがあるかもと思い、期間内に国内外行き来が可能なマルチタイプのビザを取得しました。シングルビザの場合、一旦国外に出てしまうと再度日本で取得する必要があるそうです。詳しくは調べてみてください。
・自分が取得したビザの有効期限が90日であり、台湾で延長申請をする必要がありました。パスポートのコピー(申請場所でもコピーはとれる)や入学許可証のコピー、台湾大学の留学生担当の事務に書いてもらった在学証明書を提出し、無事延長できました。

お金のこと

・現金は6,7万程度持っていきました。台湾についてから一部両替し、使いました。
・北洋銀行のデビットカードを1枚作成しました(現地通貨の引き出しが可能だった)。新しく口座を開設するのも面倒であったこと、口座開設にはタイミングが遅かったことから、あらかじめ利用していた北洋銀行でデビットカードを作成しました。
・他、Mastercardのクレジットカードを1枚持っていきましたが、そこまで出番はありませんでした。ただ、航空券の購入等ではお世話になりました。

持ち物

・一見余分に見えて持って行ってよかったものは、お気に入りのぬいぐるみ、S字フック、薄手のバスタオル、つめきりなど。台湾は意外と日本の物も多いので、足りなくなったら気軽に購入することができます。
・もっていかなくて後悔したものは、湿布、専門授業のレジュメ一部です。湿布は、台湾大学の寮のジムで運動したり市内を歩き回ったりした後にあればよかった、と後悔していました。レジュメ一部については、外国語で専門講義を受け復習をするときに持っていると、何かと助けになるなと思いました。

携帯電話

・自分がもともとsimフリーのandroidを使っていたので、それを持っていきました。Simカードは台湾についたとき、空港で中華電信の留学生向けのプラン(120日で20G、電話も可)を購入しました。
・事前にネットで調べることで留学生向けのプランの存在を知ったため(公式サイトでは見つけられず)、画像を見せてあるかどうか聞いたところ契約できました。空港では基本、観光客用のsimカードを売っていることがほとんどなので、いつも買えるとは限りません。聞いてみるとよいです。
・ちなみに、台湾大学内はもちろん、台北市内でもフリーwifiは通っています。寮にはフロントにのみWi-Fiが通っており、部屋ではルームメイトがルーターを持っていたのでそれにお世話になっていました。

余談

・当たり前ですが語学勉強はある程度しておくべきです。自分は3年前期の時間であまり語学勉強の時間を割けることができなかったため、留学生活スタート時に少し後悔しました。「着いてしまったものは仕方がない」と割り切り、頑張って勉強しました。

7.台湾留学生活

台湾到着!

・新千歳空港から直行便、18時過ぎに到着しました。入国審査で何を聞かれたのかよくわからないままとりあえず入国、お金の両替、空港でSIMカード契約、フリーWi-Fi探し、食べ物探しなどをし、MRTに乗ってホテルに向かいました。ホテルに着いたのは午後9時すぎ。その後タピオカなどを買って夜ご飯代わりにするも機内食の影響や気温変化についていけず食欲不振になりました。

生活準備

・台湾大学では希望者それぞれに、台湾大学生のボランティアの子が付きます。自分も希望し、渡航前から連絡を取っていました。その子は授業開始まで台北にいないとのことだったので、渡航後から授業開始までの間の生活準備は基本1人で行いました。
・先輩方から予め「寮で売っているマットレス等はあまり・・・」等言われていたので、寮から少し遠いところにある(MRTの駅10個分)ニトリとIKEAでそろえ、足りないものは近くのドラックストアや大学内の購買でそろえました。

学校スタート

・台湾生活3日目から、キャンパスツアーやオリエンテーション等がありました。キャンパスツアーはなぜか日本語版のツアーがあったのでそれに参加し、まずは日本人の知り合いを作りました(自分の作戦としては、まずは日本人の知り合いも作る、講義では頑張って他の留学生や現地の学生の知り合いを作る!と決めていました)。オリエンテーションでは学校生活のことについて、日本語学部の学生たちが色々教えてくれます。また、レジストレーションもあって、学生証を発行してもらえました。

台湾大学と1週間のスケジュールについて

・台湾大学について・・・自分が台湾大学に留学して感じたことを書くと、
・広い:北大より広い印象をうけました・・・自転車を使う学生も多かったです。
・図書館が充実している:中国語や英語のは勿論、日本語の文献もあって驚きました。勉強できる環境も整っていて、24時間開放している自習室や図書館のあらゆるところに机といすが完備されていて、テスト時には沢山の学生がいました。
・社会科学棟が快適:自分の履修した講義は社会科学棟でよく行われていたのですが、とにかく快適でした。この建物に付随していた図書館もおしゃれかつ勉強しやすい環境が整っていて、いつも学生がたくさんいました。ちなみにこの建物、日本人が設計したそうです。

メインストリートと正門と図書館本館。
道路の幅も北大の倍あったと思います。とにかく広かったです。
図書館本館の前にはリラックスできる芝生があって、夜はよく星がみえるみたいです。

写真は社会科学棟の図書館。講義が終わるとここでよく復習していました。

・講義①・・・専門科目『Political Culture and Economic Development in East Asia』班ごとに東アジアの経済等に関連したプレゼンをする講義。先生が沖縄出身の方で、講義も独特で面白かったです。
・講義②・・・専門科目『Analysis of Political Economy』政治経済の応用版のような講義でした。レポートと講義中のミニプレゼン、小テストで評価されました。講義前にリーディングが課せられるのですが、それが苦手な自分にとっては一番大変な講義でした。先生は優しく、質問や講義に対する意見があるといつも丁寧に答えてくれました。
・講義③・・・専門科目『Public Finance』財政学です。ミクロ経済学で習ったような式の応用がたくさん出てきました。ただ、英語で数式を学ぶのはやや難しく、香港から来た留学生の子と友達になって宿題を教え合ったりして乗り越えていました。
・講義④・・・教養科目『International Cooperation Learning』台湾の小中学生とskypeで交流したり、実際に学校に訪問したりする講義です。中国語を話せる学生とペアを組んでやります。Skype時に使用する教材を用意したり、ペアの人と打ち合わせをしたりと色々と大変でしたが、こういった講義はめったにチャンスがないので、ある意味貴重な経験ができました。
・サークル・・・台日交流会というサークルに入っていました。月に2回程度あり、参加できるときは参加していました。日本と台湾のお茶文化についてお茶を作りながら学んだり、バーベキューをしたりしました。日本語を学びたい学生や、中国語を学びたい学生が多く集まっていたので、いい刺激を受けました。
・自由時間・・・友人と観光したり大学近くの飲食店に行ったり買い物したりしていました。他、1人でふらっと色々なところを散策していました。時には美術館・博物館に行ったり、大学の図書館の自習室にこもって勉強していたり、他にも台湾のコミケのようなイベントに参加してみたり、有名観光スポットを巡ってみたりと、自分なりに楽しく過ごすことができました。

食事

・基本外食です。物価が安いので、1日1000円未満に抑えられると思います。コンビニもたくさんあるし、朝ごはん屋さんや夜市もあるので、なんとかなります。初めのころは暑さ慣れしていなく食欲がわかない日々が続きましたが、ある程度生活に慣れると食欲は回復しました。毎日の食事が楽しみで、日々何を食べるかSNS等で調べていました。
・また、食事処はルームメイトやボランティアの子、日本人の知り合いのボランティアの子などに連れて行ってもらいました。知らないといけないような店もあったりして楽しかったです。

台湾大学内で売っているタピオカと、大学近くの鍋屋さん。
コスパもよく、何度か通いました。

寮生活

・自分は「家賃が安いし初めての長期留学だから」等の理由で、2人部屋を選択していました。ルームメイトの子は2月から来ていたようで、色々寮の使い方を教えてくれました。掃除の分担をしたり(隔週ごとに入れ替わり制だった)、電気代の支払いについても分担したりしました。深く関わることはあまりありませんでしたが、各々が自由にやっている感じでしたので、マイペースな自分にとっては合っていました。

8.最後に

留学準備中には、寮のお金を海外送金する際に失敗したり健康診断を受けるのがおそく間に合うかどうかヒヤヒヤしたりと様々なトラブルに直面し、留学中には見事言語の壁にぶち当たり「早く日本に帰りたい」と思うことが何度もありました。しかし、自分が挑戦したいと決心して挑戦した留学ですから途中で諦めたくなく、「帰りたい」と思ってばかりいるのではなく「いかに今を乗り越えるか?」と考え方を変えました。そうすることで、結果的に自分の視野が格段に広がり、学び得られるものの量も増え、充実した留学生活を送ることができたと思っています。
最後に、周りの方々の助けもあって、後悔なく留学生活を乗り切ることができました。台湾生活でお世話になった友人らや台湾大学の先生・職員の方々、そして留学を応援してくださった家族、経済学部や国際交流課の方々、高井ゼミの同期や先輩方、高井先生等、関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。

PAGE TOP