香港 香港中文大学 交換留学 (浅沼 新着2019)

アジア

留学体験記(経済学部経営学科3年 浅沼凜々子)

1. 留学先

香港中文大学(香港)

2. 奨学金

JASSO海外留学支援制度 月額7万円、渡航支援金16万円
新渡戸カレッジ フロンティア奨学金 月額5万6,000円(Sクラス)

3. 期間

2019年8月26日~2019年11月19日(約3か月間)
※2020年5月までの予定であったが、11月に緊急帰国および留学中止が決定。

4. 志望理由

西洋文化の名残が香港の中華文化にどのような影響を残しているかに興味があったため。また、アジア経済の要地であり、アジア最初のビジネススクールのある大学で専門分野を学びたかったため。

5. 留学前後の流れ

1年生12月 留学を意識してIELTS受験。6.0取得。
2年生12月 交換留学締切り1週間前に3年生からの指導教員である髙井哲彦先生に     相談し、香港中文大学に申請することを決定。→志望理由書提出
2年生1月  交換留学面接するも、志望理由の甘さを指摘され、不合格。
2年生2月  志望理由書を練り直し、再提出。→合格。
3年生5月  入学許可書が届き、ビザ、寮の申請。
3年生8月  渡航。
3年生11月 香港情勢の悪化から緊急帰国および次学期の留学中止が決定。
3年生12月 就活開始。

6. 費用

航空券往復 約15万円(新千歳・香港間)
保険 約5万円

家賃 約2万円/月(トリプルルームで香港人、台湾人の正規生とシェアしていました。)
食費・交際費など 約7万円/月

7. 準備

7-1.ビザ

必要書類を大学に郵送するだけで、手続きをしてくれるのでスムーズです。5月下旬に手続きをし、7月下旬にビザが自宅に郵送されました。費用は約9000円程度です。

7-2.保険

大学指定の保険加入のみです。通院はしませんでしたが、留学中に破損したパソコンが保険適用されて助かりました。

7-3.お金

ライフカード 1枚、JALカード 1枚、ソニー銀行のデビットカードを1枚持っていきました。ソニー銀行のデビットカードは、低い手数料で現地銀行のATMから現金を引き出せるので重宝していました。交通費や寮の洗濯機の支払いなどは、香港MTRのICカードであるオクトパスカードに現金をチャージして使っていました。申し込みをすると、留学生でも学生オクトパスカードを作ることができ、学生料金でMTRに乗ることができます。

8. 1週間のスケジュール

8-1.大まかなタイムスケジュール

8-2.履修していた講義

・Business Environment of China
中国のビジネスの発展の要因を経済や政治など様々な側面から学ぶ講義でした。西洋からの留学生の履修者が多い印象で、2度のテストで評価されました。中国の経済発展に関する基礎知識が不十分であり、授業についていくことに必死でしたが、最も興味深い講義でした。

・Business Economics
応用ミクロ経済学に近い講義でした。計算問題の記述を英語で書くことの難しさを痛感しました。中間試験と期末試験で評価されました。

・Marketing Management
マーケティングの基礎を学ぶ講義でした。個人レポートとグループワークで評価されました。北大で受けていた企業論Ⅰに似た講義であったため、知識面で劣ることなく、グループワークに参加することができ、自信に繋がりました。

・Communication in ContextⅠ
中国語(普通話)のリーディングとライティングに重点を置いた講義です。初級レベルでしたが、基礎的な文法を網羅するもので良い復習になりました。

・Basic Presentation Skills and Daily SituationsⅡ
普通話のリスニングとスピーキングの講義でした。レベルとしてはやや易しいものでしたが、リスニングのスピードはネイティブレベルのもので、慣れるまでは苦戦しました。

8-3.学期中止後の対応について

11月13日に大学の1学期の中止が決定したため、期末試験や期末プレゼンテーションがレポートやTake home examに変更となりました。そのため、帰国後もしばらくは大量の課題に追われていました。

9. 休日

土日は中心部で抗議活動があることが多かったので、自室や図書館で過ごしたり、構内で友人と会ったりすることが多かったです。火曜日と金曜日は授業が無かったため、買い物に行ったり、友人と出かけたりしました。MTRの学生料金のおかげで交通費がとても安く、色々なところに行くことができました。また、香港ディズニーランドの平日限定の年間パスポート(約2万円)を購入したので、片道1時間近くかけて放課後にディズニーランドに行ったりもしました。

10. まとめ

私の留学は、まさに「一筋縄ではいかない」留学でした。志望理由書の書き直しから始まり、徐々に激化する香港の抗議活動、最終的には留学期間を半年以上残しての帰国となってしまいました。この留学で学んだことは、大きく二つです。それは、絶対に慢心しない危機管理と広い人間関係を構築することの大切さです。香港では、2019年6月から抗議活動が起こっており、留学中も常に意識して行動することが求められていました。特に気を付けていたことは、現地のニュース、SNSやウェブサイトなどを利用して情報収集をすること、そして、香港での留学生活に慣れてからも絶対に慢心しないということです。その甲斐もあり、安全に留学から帰国することができました。また、留学中は幅広い人間関係を構築するように心がけました。特に、交換留学生の私と仲良くしてくれた香港の現地学生には、香港について沢山のことを教えてもらい、帰国の準備をしているときには精神面でも準備の面でも支えてもらいました。月並みな言葉ではありますが、沢山の出会いがあった留学生活でした。短い留学生活でしたが、香港という地で、香港中文大学という大学で学ばせていただいたことを誇りに思います。

11. 最後に

末筆ではございますが、この留学を学習面、精神面でサポートしていただいた髙井先生、手続き面で支援してくださった国際交流課や新渡戸カレッジ、経済学部教務の皆様、沢山相談に乗ってくれた髙井ゼミの先輩、同期の皆様にはこの場をお借りして、謝辞を述べさせていただきます。


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