国立台湾政治大学 交換留学 経済学部経営学科4年 島田みさと

アジア

このレポートは、主に台湾留学を検討している人に向けて書いたものである。

実際に滞在して感じた台湾の魅力や、学びの環境の様子が、少しでも参考になれば幸いである。

1.留学先

国立台湾政治大学 経済学部

2025年2月~2025年6月

2.志望理由

・旅行ではなく海外に長期滞在することに興味を持っていた

・他国の価値観に触れてみたかったため

3.費用

渡航前

・航空券往復(超過荷物料金込)約8万円

・ビザ関連 約2万円

・保険(北大指定) 約6万円

・健康診断 約1万円

私は全く調べずにチケットを取ってしまったが、桃園空港よりも松山空港のほうが台北駅に近い。(台北駅まで乗り換えなどがあるので慣れていない場合は桃園空港のほうが良いかもしれないので要チェック。日本に比べてタクシーが格安なので、Uberなどのタクシーを使う手もある。)

 

渡航後  

・生活費 7万円/月

・寮費 6万円/1学期

・その他 交際費など

私が滞在していた学内寮は山の中にあり、大学まで徒歩15分・バス(2元)5分ほどの距離だった。キッチンには冷蔵庫・冷凍庫・電子レンジが設置されており、寮の地下にはコンビニのような店1店舗・ドリンクショップ1店舗・フードショップ6店舗ほどが入っていた。山を下りて外食するのが面倒なときはそこで食事を済ませていた。

4.スケジュール

2024年2月 TOEIC受験。この頃は留学のことはあまり考えておらず、ゼミにスコアを提出する必要があったため受験した。

2024年6月 かねてから留学に興味があったことと、ゼミの半数が留学に行く雰囲気に感化され、指導教員の高井哲彦教授とチュートリアルをする。申請準備を進める。突発的な決断だったのでどうしようもなかったが、パスポート申請などに時間を要し、申請に間に合うか本当にハラハラしたのを覚えている。

2024年7-8月 奨学金と交換留学(追加募集)に申請

2024年9月 北大から留学先への推薦登録が完了

2024年11月 政治大学から入学許可

2025年2月 留学開始

2025年3月 小琉球旅行 

2025年4月 蘭嶼・亀山島旅行

2025年5月 澎湖諸島旅行

2025年6月帰国

5.学生生活

①講義

 

▷Mandarin Course-Part-Time Basic Mandarin

中国語初学者向けの授業。渡航前にDuolingoをやっていただけの語学レベルだった私は一番易しいコースを受講。既に中国語を習得している場合は渡航前にメールで中国語テストを受ける事ができ、学校側がレベル分けを行ってくれる。(希望者のみ)

 

▷The Title of the Course: Reading a Contemporary Well-known Book of Political Science

Kissinger.Hの著書 ’’World Order’’を読み、歴史的な観点から世界の秩序がどのように形成され、変化し、今後どのようになっていくのかについて学ぶ。講義は1章ずつ進み、受講者が事前に読んできたことについて教授が解説してくれるという形式であった。内容理解の中間試験と比べて、期末試験ではウクライナ情勢についての世界秩序の観点から自分の見解を10分ほど全員の前で口頭発表するというものであり、どのような内容にするか全く思いつかず、かなり苦戦した。ロシアと国境を隔てているリトアニア・フィンランド出身のルームメイトと話し合ったり意見を出してもらいながら何とか乗り越える事が出来た。

 

▷Circular Economy and Sustainability

ルームメイトが受講するのと、蘭嶼という台湾南東部にある島にフィールドワークしに行けるということで受講。その名の通り循環型社会について学ぶ授業であり、循環型ビジネスモデルを勉強し、それらを組み合わせて新たなモデルを発案しグループ発表・レポート提出をした。

 

▷Global Environmental in Social Theory:Economics, Politics, and Ecology

一番苦手だった講義。最初の20分以外(講義は3時間)はほぼ全てディスカッションが行われる。課題も一番ヘビーで、理論についての専門的な文章を読み、その要約と文章で学んだ理論を適用させた事例を書くという課題が毎週出た。

 

 

私は筆記試験よりも発表などのほうが得意だと感じていたのでそのような形式の講義に絞り、講義選択をした。

当初の予定では、もう一つオールディスカッションの講義をとる予定だったが、それはAIについての講義で、そういった基礎知識が全くなかった私には荷が重いだろうと判断し、受講しないことにした。興味で新しいことを学ぶのはとても良いことだと思うが、自分が今まで習った内容が入っているものを受講すると理解が深まるし、自信にも繋がるはずである。

また、お試し期間中には教授と受講者と仲良くできそうかを見極めていた。私にとってはグループワークはもちろん、分からないことをすぐに聞ける仲間を積極的に作ることが非常に重要であった。

生成AIは辞書の代わりとして、知らない単語の類語や用例を一気に検索し、自分が作成した文章の添削などにも活用していた。

 

②友人関係

交換留学中はあまり日本語を話したくないと思っていたので、台日交流会などには参加せず、交友関係は主に交換留学生が多かった。ルームメイトがフィンランド出身とリトアニア出身だったのでよく3人で講義に向かったり、フィンランド人グループ+α(リトアニア人、私、フランス人、ドイツ人……)でよく遊んでいた。彼らのおかげで彼らの友人とも交流することができ、多くの友達を作る事が出来た。個人的には予想以上にヨーロッパからの交換留学生が多く(私がとった講義ではアジア人は私だけか、4人以下)、私のように中国語スキルがほぼゼロの人間には非常にありがたい状況であった。

しかしそんな状況でも、大学側がバディをつけてくれるので、現地の友人を作ることは難しいことではない。私のバディは幸運にもとても親切で友好的な人だったので、学校でのサポートはもちろん、観光に連れて行ってくれたり、彼女の友人を紹介してくれた。(バディとあまり上手くいっていない・徐々に疎遠になったという話も多々聞いたので、彼女が私のバディになってくれたことは本当にラッキーだった)

この留学でかなり良い人間関係を築けたと感じる私からのアドバイスは、基本的なことだが最初が肝心!ということである。政治大学では交換留学生と大学側のコーディネーターがWhatsAppという連絡ツールで繋がり、グループが1学期ごとに作成される。その中で最初のうちはハイキングや夜市、飲みなどのお誘いが高頻度であるので、積極的に参加することを勧める。

③サークル

現地では軽音サークルに入っていた。台湾人の友達がバディとその友人たちと数人しかいなかったため、より多くの台湾人と交流したいと考え、サークルに加入した。

交換留学生も参加しているサークルと聞いたので入ったのだが、実際に活動している人はほぼいなく、他の留学生には1人しか会わなかった。逆に言うとほぼ台湾人で構成されているサークルで、中国語が出来ない私は英語で会話してもらわないと何も理解できない状況であったが、バンドを組んで5月にステージで発表する貴重な機会を得た。練習中もそのあとの打ち上げも中国語で集団の会話が進む中、英語で私に伝えてくれる友人たちの優しさがてとても嬉しかったのを覚えている。良い思い出作りにもなったのでサークル活動することもぜひおすすめしたい。

 

④生活

ほぼ外食である。夜市やローカルな店はほぼ現金だと考えた方が良い。味は日本人の口にはかなり合うので、食の心配は無用である。私がおすすめしたいのはフルーツを食べることだ。スーパーでいろいろ手に取ってみるのもよし、気に入ったものはマーケットで大量に、安価に購入することができる。(福和觀光市集というところによく果物を買いに行っていた。食材のみならずフリーマーケットにたくさんの掘り出し物があり面白い)

現金について、私は日本円8万円くらい持って行って空港で換金した。現地で海外キャッシングを行おうと考えていたが、クレジットカードの設定が海外キャッシング不可になっていたのを知らずに渡航してしまった。入寮手続きのときにまとまった現金が必要だったときは本当に焦ったので、渡航前に要チェック。ちなみに手続きには3週間ほどを要した。4

天候について、今年は奇妙な天候だったらしく、寒い時期がいつもより長かったようだ。台湾は冷房のみで暖房がないところがほとんどなので特に2-3月はかなり寒く感じた。体感では4-5月はかなり肌寒い日と真夏の日が入り混じっており、5月からは猛暑、温水プールの室内にいるかのような湿度であった。

台北市内の移動手段は基本的には近場であれば自転車(Ubikeというレンタル自転車があちこちにある)かバスやMRTである。ちなみに、GoogleMapではバスの出発時刻などに多少の誤差が生じてしまうので、台北に滞在する人には「Bus Tracker Taipei」というバスのアプリをおすすめする。(台湾のバスは手を挙げないと止まってくれないので要注意。)MRTは「台北捷運Go」というアプリを使うと、時間や乗り換え場所候補などを提示してくれて便利だった。台湾人は基本的に優しく、明るい人たちである。分からないことがあれば、尋ねてみることも良いだろう。

 

 

⑤政大近くおすすめドリンクショップ

1.龍角 Dragon Horn

政大正門左側にあるドリンクスタンド。

パッションフルーツティーとミックストッピングをぜひ頼んでみて欲しい!たくさんのタピオカを飲んだが、個人的にはここのタピオカが一番好きだった。

2.得正Oolong tea project

青と白のハッシュタグのようなマークが目印のお店。烏龍茶専門店で種類がとても豊富で飽きない。苦味少なめの軽烏龍鮮奶をよく頼んでいた。

3.政大茶亭

とにかく安い+大容量+美味しい。5月頃から出てくる芒果冰沙(マンゴースムージー(?))がとてもフレッシュで美味しい。

 

私のおすすめスポット

留学中、全部で4つの離島(南部の小琉球・南東部の蘭嶼・東部の亀山島・西部の澎湖諸島)を観光した。中でもおすすめだったのは台湾の南東部に位置する蘭嶼という島である。この島は他の島ほど観光地化はされておらず、原住民のそこまでの移動手段は飛行機か鉄道・フェリーである。フェリーは天候が良くても激揺れ。普段全く乗り物酔いしない私でも、酔ってしまったため(船内は最悪の事態)よく酔う人には前者をおすすめする。

ただ、島についてしまえば、まるで映画の中に入ったかのような景色が広がる。天気のいい日には、私的絶景ランキングTop3に入る「情人洞」にぜひ訪れてみてほしい。

 

6.最後に

当初の目標は、他の留学生や現地の友人との交流を通じて十分に達成できたと感じており、この留学で得た学びと、世界中にできた友人たちは私の人生にとってかけがえのないものとなった。

交換留学は、「時間がないから」「大変そうだから」「お金がかかりそうだから」と、スタートする前に諦める理由はいくらでも見つかるものである。 しかし、その中で奨学金を利用したり、必死に勉強してスコアを取り、何とかして募集に応募してみる価値は大きい。

 留学中に存分に楽しめても、思ったほど楽しめなくても、どれだけ帰りたいと思う瞬間があっても、その経験は必ず自分の糧になると確信している。 私は行って本当に良かったと思っている。もしあなたの心の片隅が少しでも「行ってみたい」と叫んでいるなら、ぜひ挑戦してみてほしい。

 

 

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